定年後から考える、株の投資について

サラリーマン

高齢者の個人投資家の増加を考える

終身雇用が当たり前であった時代には定年時にはかなり高額の退職金を受け取ることができました。

それほど大きくない会社であっても毎月退職金にあたる金額を積み立てたりしながら、最終的には数千万円もの金額を一気に受け取ることができるようになっていたのです。

現在ではそうした積立金制度や高額の退職金をぽんと出すような企業は少なくなりましたが、それでも新卒時からずっとひとつの大会社に勤めてきたという人なら1千万円近くの退職金を受け取るということもできるでしょう。

そうした金額は本来老後資金として少しずつ切り崩して使うものなのですが、やはり仕事を急にやめたという不安もあってかそうした大きな金額を元手にした株式投資を始めるという方も多いようです。

もちろん株式投資をすること自体は決して悪くはありませんし、タンス預金として多額の資金を眠らせておくよりも日本経済の活性化には大いに役だちます。

ただし急に多額の金額を得ることでつい気持ちが大きくなってしまい、甘い話に乗ってしまって退職金の大半を一瞬にしてすってしまったというようなトラブル事例も多く聞かれています。

定年後から株式投資をしたいというときには、きちんと余剰資金と生活に必要な資金とをきりわけて出来る限りリスクを減らした投資をしていくようにしましょう。

勉強をしながら投資について学んでいく

証券会社や金融商品をあつかう企業などは、定年したばかりの人を見つけて営業をかけてくるということをよく行います。

中には「元本保証!年利20%」といった非常に現実的ではない高配当をうたって投資をつのるファンド商品を販売してくるようなところもあります。

ですが回復基調にあるとはいえまだまだ厳しい日本経済ですから、お金を出すだけで数倍になるといった甘い話はまず詐欺だと思った方がよいでしょう。

その上できちんと投資をしていくには、まず株式のしくみや売買の方法について学べる書籍やセミナーを利用して自分なりに知識を蓄えていくということが求められます。

仮に損をしたとしてもそれがどういう理由でそうなったかを冷静に分析をすることができればそれは必ずしも失敗ではありません。

定年後に習い事のつもりで株式の勉強をするということはかなり頭の老化を防ぐために役だちます。

賢い投資者になるためにもまずはいきなり大金を突っ込むのではなく、自分なりの投資方法を探しながら慎重に行うようにしてください。