『終活』を始めよう

ノートとペン

早めに自分の人生の総括を行う「終活」とは

「終活」とは今中高年以上の世代に広く行われるようになった活動の一つです。

簡単に言えば来るべき自分の最期の日に備え、早めの段階から生前の所有物や資産などについてまとめておき、相続しやすい状態にしておくことを指します。

持ち物や資産をまとめるということを「生前整理」とも言いますが、「終活」はそうした具体的なモノの整理から一歩進み、自分自身の生命の総括をするという意味で、さらに広い範囲のことも行います。

人は誰でも健康で、毎日が充実しているときには、自分が死ぬときのことを考えることはありません。

しかし、自分自身の生き死にを完全コントロールすることができる人は存在せず、全く予期していなかった時に突然の不幸が襲ってくるということもあるのです。

災害や事故といったものに巻き込まれるということもそうですが、毎年の健康診断で治りにくい病気にかかっているということが判明したり、加齢により体力的な衰えを感じて以前ように一日全てをかけて活動するといったことができなくなってしまうこともあります。

終活では、そうした自分のことを自由にできなくなってしまう前に、後悔のない最期を迎えるための準備をしていくということなのです。

終活はいつから始めるもの?

「終活」という言葉の響きだけを見ると、なんとなく明日をも知れなくなった高齢者が行うもののように思えますが、実際にはそこまでの状態になってしまうとかなり手遅れです。

終活を始める適齢期はいつからということはなく、できるだけ早くから行っておくのが正解といってもいいくらいですが、一定の目安となる年齢としてはやはり中年期に入り、体力や考え方にそれまでと違った面を感じ始める40歳以降といえます。

40歳前後くらいになってくると人は体質的に極端に体力が落ちてきてしまいますので、それまでできていた無理がきかなくなったり、食が細くなったりお酒に弱くなるといったことを感じるようになります。

そうした現象も、いわば人の体が最期のときのための準備づくりを始めたというふうに見ることができますので、若い時の自分と今を比較して落ち込むのではなく、今だからできる人生の総括をしてこれからの人生をまじめに考えてみるというのがよい方法と言えます。

40代といえば、男性なら会社員や自営業として最も仕事が乗ってくる時期ですし、女性なら子供に手のかかる時期から抜けて新たに自分の生き方を考えなおす時期です。
そうした時にこそ短期的ではなく、10年、20年先を見据えてこれからのことを考え直すいいきっかけとなるでしょう。

何から始めてよいかわからないという時は

しかし40代からの終活と60代からの終活ではできることが違いますし、その先のことをどんなふうに考えてけばいいかというプランの立て方も人それぞれ。

終活を始めるときには、まず何歳くらいのときにはどのくらいのことをしておくとよいかということを調べてみるのが一番手っ取り早い方法です。

今では、かなり便利な終活まとめのサイトもありますので、まずそうしたところからすべきことやできることを情報収集してみましょう。

みなさんは「終活準備」のため何をされていますか? | みんなのQ

自己流で終活を始めてしまうと、どうしても財産分与や保険などのことばかりに目がいきがちですが、葬儀の方法や仏壇・お墓の管理方法、さらにアルバムや遺品の整理方法など、かなりのジャンルのことがあることがわかります。

上記のサイトなどは終活にありがちな疑問をまとめたり、便利な制度やサービスの紹介までまるごと説明してくれているのでとても参考になります。
自分なりに情報収集を進めていけば、次第にすべきことや伝えておくべきことが把握できるようになるのです。