自由な供養のかたち、海洋葬とは

ハワイの海

海洋葬とは?

海洋葬は、遺骨を海に撒く葬儀方法であり、通常日本だと火葬が一般的ですが、その後の納骨は行わず、遺骨をそのまま海に撒きます。
散骨葬の1つとなっており、海のみならず、山に撒くような方もいます。
山であれば許可された場所に撒く必要がありますが、海であれば場所の指定はなく、条件の整った場所でマナーを守って行えば良いです。

種類

海洋葬を行うには海に行かないとなりませんが、その方法には、散骨の仕方により大きく分けて3つあります。

個人散骨

故人に関わる親族のみで、チャーター便を貸し切り、行う散骨です。
親しい仲の人物のみ参加するので、気を遣う必要がなく、故人に思う存分お別れを行えます。
船を出してから寄港するまでの間、全体が葬式となり、時間や場所に融通が利きます。
出発する時間に場所、その他何か特別に行いたいこだわりがあれば、取り入れることも可能です。

合同散骨

複数の家族で船に乗り、散骨を行います。
他の家族と一緒に船に乗りますが、家族ごとに時間を決めて、散骨していきます。
知らない家族に配慮しないといけないという点はありますが、金銭的に安くなり、希望する場所が同じ家族同士で船に乗るので、あまり他人は気にならないという方もいます。
沢山船に人が乗るので、大型船を使うことも多く、揺れは少ないです。

代理散骨

葬儀屋に遺骨を預け、スタッフに代理で散骨してもらう方法です。
都合が悪い、体調が悪いなどの理由で散骨できない時に使える方法であり、代理で散骨してもらえます。
家族は立ち会いをしないので、その分費用を安くできます。
葬儀屋によっては、写真で記録するなどサービスしているところもあります。

流れ

申し込みから粉骨

まずは、希望する葬儀屋に、海洋葬を申し込みます。
日時や散骨場所などを確認し、希望するプランに申し込みます。
遺骨全部を散骨するプランや、一部を残すプランがあります。
通常通り葬儀を行い火葬し、骨壺などで遺骨を受け取った後に、散骨する葬儀屋が遺骨を受け取りにきますが、遠方の方は郵送してもらうこともあります。

葬儀屋が遺骨を受け取った後は、遺骨を粉骨し、パウダー状にして、当日に備えておきます。

出航から散骨まで

指定の日時と場所に遺族は集まり、船に乗って出発します。
このときに散骨についての説明があり、注意点なども説明され、故人の所有物を持って行くときは、予め葬儀会社に確認しておきましょう。
船の桟橋から散骨するので、海洋葬では、喪服ではなく、通常の服装で参加することが多いです。

指定の場所に到着後は、散骨式を行い、遺骨を海に撒き、献花や黙祷を行い、所定の儀式が執り行われます。
利用する葬儀会社によっては、寄港時に船内で食事を出来ることもあり、また事前に連絡すれば、レストランなどを紹介してくれることもあります。